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日本将棋連盟の対局規則はイマイチ

野原未蘭女流二段が将棋界2例目の入玉宣言法による勝利を収めたというニュースを目にして、公益社団法人日本将棋連盟の対局規則を確認してみて気づいた話。

連盟は長らく公式の対局規則を公開していなかったのですが、2024年にやっと公開されました(「制定日 2024年6月7日」とあるので、抑〻それまで存在すらしていなかったっぽい)。
これ自体は歓迎すべきことなのですが、この対局規則は「規則」だと思って読むと以下の点で正直イケてないと言わざるを得ません。

  • 基本ルールからちゃんと定義しようとしている割には、曖昧な(誤読の余地のある)記述が多く、既にルールを知った上でないと正しく一意に解釈できない。
  • 表記や用語の用法に揺れがあり、一貫性が無い。
  • 未定義の用語が平気で出てくる。
  • 誤った記述すらある。

以下、各条項にツッコミを入れ乍ら見ていきます。

【第1条】目的

細かいことですが、条番号「1」がここだけ全角なのは気持ち悪いですね。

第2項

第2項
公式棋戦や大会の主催者(以下「主催者」)は、より詳細な規定を導入することができる。ただし、本規則に矛盾しないことを条件とする

この対局規則は各公式棋戦やアマ大会の対局規定より上位の規定と位置づけられています。
その割には現に存在している棋戦/大会と齟齬が生じている点がボロボロ出てきます。
詳細は以降の各条項のところで指摘します。

【第2条】将棋の性質と目的

第1項

第1項
将棋は、2人の対局者が「将棋盤」と呼ばれる長方形の盤上で交互に駒を動かして行うものである。先手番を持つ対局者が対局を開始する。

対局の「開始」という行為がどこかに定義されている訣でもなく、この「開始」というのは単に「最初の手番を持つ」という意味でしか無さそうです。
(主語が「先手番を持つ対局者が」ですので、立会人による「定刻になりましたので○○の先手でお願いします」の発声のことを言っている訣でもなさそうですし、対局時計を動かし始める行為(対局者自ら時計の操作をする行う場合、これは後手番の対局者が行う)のことを言っている訣でもなさそうです)
そうであるならば、これは「先手番」を用語として定義する意図の記述なのでしょうか?
それならそれとわかるように書いてほしいですね。

それと、細かいことですが、「2人」と書かれてしまうと「ペア将棋は?」「コンピュータ将棋は?」と言いたくなってしまいます。
非公式戦ではありますが「SUNTORY 将棋オールスター 東西対抗戦」ではリレー将棋が指されますし、過去にはコンピュータ相手の「電王戦」もあった訣ですから、この辺も考慮してほしいですね。

第2項

第2項
対局者とは、将棋盤の長方形のやや短い面を、平行に盤を挟んで向かい合う2人のことをいう。

「やや短い」って何なんですか。
将棋盤の縦横比に関する規定は無いのに、唐突に「やや短い面」と「やや長い面」の存在を前提とする条項が出てきました。
仮に盤の縦横の長さが著しく異なっていたとしても、盤が横長だったとしても、特に困りはしないでしょう。記載意図がまるで不明です。

もっと言うと、あくまでこれは「長方形」という平面図形の話ですので、「やや短い」ではなく「やや短い」であるべきでしょう。
立体物である現物の将棋盤に限って言えば「側」が存在しているので辛うじて条文に合致していますが、「画面に映った将棋盤」は不適格ということになってしまうのでオンラインでのアマ大会はできなくなってしまいます。
(オンラインの場合はそれ以前に「平行に盤を挟んで向かい合う」という条件も満たされませんが……)

第5項

第5項
詰みとは、次にどのように応対しても玉が取られてしまうことを防げない状態をいう。

この記載はただの間違いです。
正しくは、「詰み」とは「現に王手が掛けられており、それを次の一手で解除できない状態」です。
これは過去に連盟が発行した『将棋ガイドブック』にも明記されています。

一方の側が玉以外の駒の利きを敵玉の存在するマス目に合わせるような指し手、つまり玉に取りをかけることを“王手”といい、かけた側から見れば“王手をかける”という。王手をかけられた側が、その王手を次の一手で解除することが不可能になった状態、つまり次にどのように応接しても玉を取られてしまうことが防げない状態を“詰み”といい、玉側からみれば“詰まされた”という。

――日本将棋連盟『将棋ガイドブック』「15 王手と詰み」

「次にどのように応対しても玉が取られてしまうことを防げない状態」には「詰み(チェックメイト)」の他に「ステイルメイト」もあります。
ステイルメイトとは、「王手は掛けられていないが合法手は存在しない」局面のことです。(参考: jawp:ステイルメイト
合法手が存在しない時点で負けなので、その点では詰みでもステイルメイトでも大して違いは無いのですが、第10条第1項で「打ち歩詰め」を以下のように定義していることとの整合性を考えると、「詰み」は王手が掛かっていることを要件とすべきでしょう。
(俗に「飛車が詰む」のような表現をすることからも、「詰み」とは「放っておくと取られてしまう状態」を前提とした概念であることがわかります)

【第10条】反則
第1項
以下に該当する反則を対局中に犯した場合、反則を犯した対局者は即負けとなる。
三. 打ち歩詰め(持ち駒の歩を打って解除不能な王手をかける行為)

実戦上はステイルメイトが生じる可能性はほぼ皆無と考えられますが、詰将棋ではステイルメイトを題材としたものが度々考案されていますので(打ち歩ステイルメイトを題材とした詰将棋の例)、詰みの定義に誤りがあるのは無視できない問題です。

また、この対局規則には「王手」の定義がどこにも書かれていないという大きな欠陥があります。
勝敗の判定に影響する重要な概念ですから、定義が無いのはマズいでしょう。

【第3条】対局における棋具の設置と盤上の駒の初期配置

第3項

第3項
対局開始時において、2人の対局者はそれぞれ8種類、合計20枚の駒を持つ。これらの駒は以下のとおりである。

  1. 玉将(略して玉)または王将(略して王) 各1枚
  2. 飛車(略して飛) 各1枚
    龍王(略して
    龍王は「りゅうおう」と読み、飛車が成った駒である。
  3. 角行(略して角) 各1枚
    龍馬(略して馬)
    龍馬「りゅうま」と読み、角行が成った駒である。
  4. 金将(略して金) 各2枚
  5. 銀将(略して銀) 各2枚
    成銀(略して)銀将が成った駒である。
  6. 桂馬(略して桂) 各2枚
    成桂(略して)桂馬が成った駒である。
  7. 香車(略して香) 各2枚
    成香(略して)香車が成った駒である。
  8. 歩兵(略して歩) 各9枚
    と金(略してと)歩兵が成った駒である。

この項はツッコミどころが沢山あります。

  • 「それぞれ」が「合計20枚」にまで係っているか否かが読み取れない。これだけを読むと2人合計で20枚のようにも読めてしまう。
  • 「龍」「竜」の用字が不統一。(竜王戦の創設時に「竜」の字体を正としたのではなかったか?)
  • 何故「龍王」「龍馬」だけ読み方が示されているのか謎。書くなら全部書くべき。
  • 「成る」とは何なのか、どこにも定義されていない。
  • 棋譜等にも現れる略称である「玉」「飛」「角」等と、あくまで代用表記に過ぎない「全」「圭」「杏」とを同列に並べるのは不適当。

第4項

第4項
将棋盤上の駒の初期配置は以下のとおりである。

局面図の見方が定義されていないのは良くないでしょう。(「☗ なし」という記述を「先手の持ち駒が無い」と解釈するのは、知らなければできないことです)

それ以前に問題なのは、この対局規則では平手戦しか考慮されていないことです。
アマ大会ではレーティングに応じた駒落ち戦も存在しますし、棋士の公式戦でも王将戦七番勝負は対局規定上「四番手直り、指し込み時は香落ち(但し当分は省略)」ということになっています(渡辺明王将(当時)のツイートより)ので、駒落ち戦を認めないと下位規則との間に矛盾が生じていることになります。

【第4条】駒の動き方
【第5条】駒の動かし方

もうちょっと良い表題は付けられなかったのですかね……

【第4条】駒の動き方

第2項

第2項
飛車・龍王の動き方
〔図省略〕
は、縦横に自由に動くことが出来る(上図の灰色の部分)。
ただし、他の駒を飛び越すことは出来ない。
〔図省略〕
飛車は成ると「龍王(竜)」になる。
竜になると、飛の動きに加えて、斜めに一マスずつ動くことが出来る(上図の灰色の部分)。

「飛」なのか「飛車」なのか、平仄は合わせてほしいです。
(他の駒は全て省略形の駒名で動きが示されている)

【第5条】駒の動かし方

第1項・第3項

第1項
第4条の駒の動きに従って、自身の駒のうち1枚を別のマスに移動させることができる

第3項
持ち駒は、自身と相手の駒が存在しない任意のマスに、本規則第2章第10条に定める「反則」に該当しない範囲において置くことができる。ただし、成った状態で駒を置くことはできない。

嘘は書かれていませんが、正しいルールを既に知った上でないと誤読し得る記述です。

「駒を動かす」「持ち駒を打つ」という2つの操作は背反であり、1回の手番でいずれか一方しかできないものですが、この規則からは「両方できるのかな?」と読めてしまいます。
また、いずれも「できる」と書かれていますので、「両方やらない」すなわち「手番をパスする」ことが可能であるようにも読めてしまいます(実際には不可能)。

第3項・第4項

第3項
持ち駒は、自身と相手の駒が存在しない任意のマスに、本規則第2章第10条に定める「反則」に該当しない範囲において置くことができる。ただし、成った状態で駒を置くことはできない

第4項
駒が移動する際に、移動後か移動前に敵陣(下図参照)に入ったときに成ることが出来る。1度成った駒は元の状態に戻すことは出来ない

これも正しいルールを既に知った上でないと誤読し得る記述です。

盤上で成った駒を取った場合、それは成っていない状態の持ち駒として再使用できます。
「1度成った駒は相手に取られるまで元の状態に戻すことは出来ない」と書かないと、終局まで使えない駒となるかのように読めてしまいます。

第4項

第4項
駒が移動する際に、移動後か移動前に敵陣(下図参照)に入ったときに成ることが出来る。1度成った駒は元の状態に戻すことは出来ない。

「移動前に敵陣に入ったとき」というのは日本語としておかしいでしょう。
「移動後に敵陣に入るか、移動前に敵陣に在った駒を移動したとき」のような表現であるべきです。

また、図の書き方も良くなくて、これでは「両対局者共に第一段~第三段を敵陣、第七段~第九段を自陣とする」という風にも読めてしまいます。
抑〻座標の取り扱いについて全く定義されていませんので、これも良くないでしょう。

【第6条】対局の終了

第1項

第1項
対局は詰みまたは相手の投了によって終了する。

第2項
本規則第2章第9条に定める「入玉」や同第10条に定める「反則」により、対局が終了する場合がある。

これは好みの問題ではありますが、終了条件はなるべく少なく簡潔にした方が望ましいでしょう。
「詰み」であればどのみち「反則」となるか投了するかをせざるを得ない訣ですから、第1項の「詰みまたは」は不必要な記述です(前述のステイルメイトをも考慮すると、寧ろ書かない方が自然でしょう)。

また、「相手の」投了という記述もよくわかりません。
これは対局の終了条件を規定するものですから、自分も相手も無い筈です。
あくまで「自分の手番において第5条の着手に代えて『投了』をすることができて、その場合対局は直ちに終了する。このとき、投了した対局者の負けとなる。」ということを規定すべきです。

【第7条】先手・後手の決定

第1項

第1項
対局の先手・後手の決定は、「振り駒」にて決定する。上座の対局者の歩を5枚振り、「歩」が多く出たら駒を振った方の対局者の先手、「と金」が多く出たらもう一方の対局者の先手とする。

駒の姿形について全く言及されていないのに、歩を振って云々などと言われても意味がわかりません。
振り駒が成立するためには、「歩兵の駒は薄い小片であって、その表面が『歩兵』、裏面が『と金』であり、振るとその何れかが表れ、何れが表れるかは同様に確からしい」ぐらいの前提条件が必要です。
また、駒の名称たる「歩兵」と、それが成っていない状態を意味する「歩兵」とが同一名称である点もわかりにくさに輪をかけています。

それ以前に、「対局の先手・後手の決定は、『振り駒』にて決定する」と規定してしまうこと自体に問題があります。
タイトル戦の番勝負等では実際には「第1局の先後を振り駒で決定し、第2局以降は交互に先後を変える」といった形で実施されることも多い訣ですが、この条項があると毎回の対局時に振り駒を実施する必要性が生じてしまいます。

【第8条】千日手

第2項

第1項
千日手とは、盤面(盤上の駒の配置)・双方の持ち駒・手番のすべてが同一となる局面(同一局面)が4回発生した場合を指す。

第2項
同一局面が4回未満であっても、循環手順の途中で両対局者の合意があった場合には、千日手指し直しを認める。

「循環手順」と書いてしまうのは良くないでしょう。
嘗て「同一手順3回」とされていた千日手の成立条件が第1項の通り「同一局面4回」という形に改められたのは、同一手順の循環を避けつつ同じ局面を際限無く行ったり来たりすることが可能であることが判明したためです。
循環に限らず、同一局面の反復の途中での合意を認めるべきでしょう。
(第10条第10項の「連続王手の千日手」の規定ではちゃんと「同一局面が4回出現した一連の手順中」という表現になっています)

【第9条】入玉

第5項・第6項

第3項
入玉または相入玉において、どちらも相手の玉を詰ます見込みがなくなった場合、第4項または第5項の対応を行う

第4項
両対局者が合意した場合〔後略〕

第5項
両対局者の合意に至らない場合で、手数が500手に満たない場合は「入玉宣言法」を使用することができる。〔後略〕

第6項
両対局者の合意に至らない場合で、手数が500手に達した場合は持将棋とする。〔後略〕

手数の数え方は非自明です。
将棋においては先手・後手の着手をそれぞれ「1手」と数えますが、他方チェスにおいては先手・後手の手番を合わせて(つまり将棋でいう2手を以て)「1手」と数えます。
手数500手を打ち切り・指し直しの条件としている以上は、手数の数え方は明示的に定義すべきでしょう。

また、これは対局規則の記述の不備ではなくルール自体の問題ですが、500手指了ルールの適用においても入玉または相入玉を前提としているのは、必要以上に長手数の対局となるのを防ぐという目的に鑑みると不必要な条件でしょう。
仮に互いに入玉状態に至っておらずとも、500手も指し続けた時点で打ち切って指し直しとすれば良いと思われます。

なお、「持将棋」という用語が登場するのは第6項ですが、「持将棋」というのは通常は第4項に定める合意に至った状態を指すものですので、第4項にて定義されているべきでしょう。

【第10条】反則

第1項

第1項
以下に該当する反則を対局中に犯した場合、反則を犯した対局者は即負けとなる。
九. 時間切れ(持時間および秒読みの時間内に着手が完了しない行為)
十. 着手完了前に消費時間の計測を止める行為(第11項参照)

対局規則全体を通じて、「持時間」の取扱はかなり曖昧にしか書かれていません。
持時間の具体的な数え方は棋戦や大会によって異なりますが、反則の1つとして掲げる以上は、共通的な定義は対局規則に明示すべきでしょう。

また、「完了しない行為」というのも日本語として不自然です。

第3項

第3項
終局後に反則が判明した場合には、終了時の勝敗に関わらず、反則を犯した対局者は負けとなる。

「終局」と「終了」とに意味の違いが見出だせません。どちらかに統一すべきでしょう。


そんな訣で、日本将棋連盟の対局規則は「規則」としてはイマイチだなあ、という話をした訣ですが、こうして見るとやっぱりルールの明文化って難しいものですね。

S.M.A.R.T. 情報の Power_On_Hours のオーバーフロー

ハードディスクドライブ (HDD) やソリッドステートドライブ (SSD) には S.M.A.R.T. (Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology) と呼ばれる機能が備わっています。
これは、ドライブの使用時間/電源投入回数/総読み書き量/不良セクタ数等の情報を取得し、ドライブの健康状態の自己診断を行う機能です。
Windows なら CrystalDiskInfo、Linux なら smartctl コマンド等を用いて利用することができます。

今回は、この S.M.A.R.T. で取得できる情報のうち、使用時間 (Power_On_Hours) のお話。


2013年5月から使っている HDD の S.M.A.R.T. 情報を見てみたところ、下の画像のようになっていました。

Linux のターミナル画面のスクリーンショット。書かれている内容は以下の通り。
$ sudo smartctl -d sat -A /dev/sdf
smartctl 7.4 2023-08-01 r5530 [x86_64-linux-6.8.0-78-generic] (local build)
Copyright (C) 2002-23, Bruce Allen, Christian Franke, www.smartmontools.org

=== START OF READ SMART DATA SECTION ===
SMART Attributes Data Structure revision number: 10
Vendor Specific SMART Attributes with Thresholds:
ID# ATTRIBUTE_NAME          FLAG     VALUE WORST THRESH TYPE      UPDATED  WHEN_FAILED RAW_VALUE
  1 Raw_Read_Error_Rate     0x000f   115   093   006    Pre-fail  Always       -       96412064
  3 Spin_Up_Time            0x0003   094   094   000    Pre-fail  Always       -       0
  4 Start_Stop_Count        0x0032   075   075   020    Old_age   Always       -       26012
  5 Reallocated_Sector_Ct   0x0033   100   100   010    Pre-fail  Always       -       160
  7 Seek_Error_Rate         0x000f   076   060   030    Pre-fail  Always       -       47785209
  9 Power_On_Hours          0x0032   100   011   000    Old_age   Always       -       371
 10 Spin_Retry_Count        0x0013   100   100   097    Pre-fail  Always       -       0
 12 Power_Cycle_Count       0x0032   100   100   020    Old_age   Always       -       101
183 Runtime_Bad_Block       0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       0
184 End-to-End_Error        0x0032   100   100   099    Old_age   Always       -       0
187 Reported_Uncorrect      0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       0
188 Command_Timeout         0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       0 0 0
189 High_Fly_Writes         0x003a   088   088   000    Old_age   Always       -       12
190 Airflow_Temperature_Cel 0x0022   052   047   045    Old_age   Always       -       48 (Min/Max 26/52)
191 G-Sense_Error_Rate      0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       0
192 Power-Off_Retract_Count 0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       31
193 Load_Cycle_Count        0x0032   084   084   000    Old_age   Always       -       32163
194 Temperature_Celsius     0x0022   048   053   000    Old_age   Always       -       48 (0 11 0 0 0)
197 Current_Pending_Sector  0x0012   095   095   000    Old_age   Always       -       848
198 Offline_Uncorrectable   0x0010   095   095   000    Old_age   Offline      -       848
199 UDMA_CRC_Error_Count    0x003e   200   200   000    Old_age   Always       -       0
240 Head_Flying_Hours       0x0000   100   253   000    Old_age   Offline      -       54049h+23m+34.143s
241 Total_LBAs_Written      0x0000   100   253   000    Old_age   Offline      -       11415419802
242 Total_LBAs_Read         0x0000   100   253   000    Old_age   Offline      -       9371275095795

$ 
$

2013年5月から使っている HDD の S.M.A.R.T. 情報

使用時間 (Power_On_Hours) の値を見ると、371時間(= 15日と11時間)となっています。
明らかに「そんな訣無いだろ」と言いたくなる値ですね。
どうやら値が大きくなりすぎてオーバーフローしてしまっているようです。

因みに正常な場合は下の画像のようになります。(2020年10月から使っている HDD)
5年近くに亘ってほぼ常時稼働させていて42849時間ですので、妥当ですね。

Linux のターミナル画面のスクリーンショット。書かれている内容は以下の通り。
$ sudo smartctl -d sat -A /dev/sdc
smartctl 7.4 2023-08-01 r5530 [x86_64-linux-6.8.0-78-generic] (local build)
Copyright (C) 2002-23, Bruce Allen, Christian Franke, www.smartmontools.org

=== START OF READ SMART DATA SECTION ===
SMART Attributes Data Structure revision number: 10
Vendor Specific SMART Attributes with Thresholds:
ID# ATTRIBUTE_NAME          FLAG     VALUE WORST THRESH TYPE      UPDATED  WHEN_FAILED RAW_VALUE
  1 Raw_Read_Error_Rate     0x000f   083   064   006    Pre-fail  Always       -       218698914
  3 Spin_Up_Time            0x0003   098   098   000    Pre-fail  Always       -       0
  4 Start_Stop_Count        0x0032   098   098   020    Old_age   Always       -       2318
  5 Reallocated_Sector_Ct   0x0033   100   100   010    Pre-fail  Always       -       0
  7 Seek_Error_Rate         0x000f   088   060   045    Pre-fail  Always       -       586157260
  9 Power_On_Hours          0x0032   052   052   000    Old_age   Always       -       42849h+32m+43.998s
 10 Spin_Retry_Count        0x0013   100   100   097    Pre-fail  Always       -       0
 12 Power_Cycle_Count       0x0032   100   100   020    Old_age   Always       -       108
183 Runtime_Bad_Block       0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       0
184 End-to-End_Error        0x0032   100   100   099    Old_age   Always       -       0
187 Reported_Uncorrect      0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       0
188 Command_Timeout         0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       0 0 0
189 High_Fly_Writes         0x003a   100   100   000    Old_age   Always       -       0
190 Airflow_Temperature_Cel 0x0022   059   048   040    Old_age   Always       -       41 (Min/Max 33/45)
191 G-Sense_Error_Rate      0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       0
192 Power-Off_Retract_Count 0x0032   100   100   000    Old_age   Always       -       1619
193 Load_Cycle_Count        0x0032   098   098   000    Old_age   Always       -       4172
194 Temperature_Celsius     0x0022   041   052   000    Old_age   Always       -       41 (0 21 0 0 0)
195 Hardware_ECC_Recovered  0x001a   083   064   000    Old_age   Always       -       218698914
197 Current_Pending_Sector  0x0012   100   100   000    Old_age   Always       -       0
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240 Head_Flying_Hours       0x0000   100   253   000    Old_age   Offline      -       39224h+50m+51.249s
241 Total_LBAs_Written      0x0000   100   253   000    Old_age   Offline      -       22423946111
242 Total_LBAs_Read         0x0000   100   253   000    Old_age   Offline      -       447255332374

$

2020年10月から使っている HDD の S.M.A.R.T. 情報


では、この「371時間」と表示されている HDD の本当の使用時間は何時間なのでしょうか?


過去の作業ログを漁ってみたところ、幸運なことにこれら2台の HDD の S.M.A.R.T 情報を2021年1月にも取得していました。(下表)

取得日時 古い方の HDD 新しい方の HDD
2021-01-10T00:16+09:00 39310時間 2285時間
2025-09-01T20:26+09:00 371時間(?) 42849時間

今日の時点で使用時間が「42849時間」である HDD は、2021年1月時点では「2285時間」でした。
つまり、この4年8ヶ月で40564時間使用したということになります。

この4年8ヶ月の間、2台の HDD は同時に使用していましたので、現時点の使用時間が「371時間」と表示されている HDD の本当の使用時間は79874時間であると考えられます。

取得日時 古い方の HDD 新しい方の HDD
2021-01-10T00:16+09:00 39310時間 2285時間
2025-09-01T20:26+09:00 371時間
79874時間
42849時間

そうだとすると、この HDD (Seagate Barracuda ST2000DM001-1ER164) の Power_On_Hours の値は約79503時間でラップアラウンドすると言えそうです。


「HDD の寿命は約1万時間」なんて話もありますので、皆さんは HDD がこんな風になるまで使わないようにしましょう。

ハワイ旅行

ハワイに行ってきました!

はわい温泉の看板の写真

はわい温泉の看板

鳥取のハワイだでぇ。
〔元ネタ: 2012年に放映されていたソフトバンクモバイルの CM における鳥取トリンドルタダ(演・トリンドル玲奈)の台詞

1日目 2025年8月10日(日)

東京→鳥取

羽田空港から全日空で鳥取砂丘コナン空港へ。
小さな県なのに2つも空港がある(もう1つは米子鬼太郎空港)のは、空港の無い埼玉の人間としては羨ましい限り。

生憎の荒天で条件付き運航。もし着陸できなければ羽田に引き返すとのこと。

条件付き運航を告げるANAアプリの通知のスクリーンショット

条件付き運航

結果的には着陸できたものの、大幅に遅延してゴーアラウンドした結果、約40分遅れ。

搭乗した飛行機の経路図のスクリーンショット。ゴーアラウンドした様子が表れている

ゴーアラウンド

本来なら鳥取駅での列車の待ち時間が40分程あったのだが、ギリギリになってしまった。
鳥取でも IC 乗車券が使えるようになっていたお蔭でセーフ(以前来たときは有人改札しか無かった)。

鳥取駅の自動改札機の写真

鳥取でも IC 乗車券が使えるようになっていた

現地で電動アシスト自転車を借りて東郷温泉・はわい温泉を巡る。
とんでもない豪雨の中自転車を走らせると、一瞬にして全身がずぶ濡れとなり、宛ら着衣水泳状態。

ローソン鳥取アロハ店の出入口の写真

ローソンの店舗名が「鳥取アロハ店」

ハワイ海水浴場という名の海岸の写真

ハワイ海水浴場

湯梨浜町(東郷温泉・はわい温泉)

東郷温泉の温泉施設「ゆアシス東郷 龍鳳閣」
ハワイと言うより寧ろ中華風である。

中は裸で入る「中国風呂」と水着で入る「バーデゾーン」とに分かれている。
「バーデゾーン」にはウォータースライダーを備えたプールがあり、こんな雨の中でも夏休みの子供達がわんさか来ていて芋洗い状態であった。
(あくまで子供の遊び用のプールであり、競泳用 25 m プールとかではない)

ゆアシス東郷 龍鳳閣の写真

東郷温泉の温泉施設「ゆアシス東郷 龍鳳閣」

はわい温泉では湖屋こやという施設で貸切温泉に入る。
ここはカフェも併設されており、オリジナルピッツァが食べられる。

湖屋の写真

はわい温泉の温泉施設「湖屋」

「山のピッツァ」と「畑のピッツァ」のハーフ&ハーフの写真

「山のピッツァ」と「畑のピッツァ」のハーフ&ハーフ

鳥取市内

鳥取に戻って夕飯。
鳥取駅近くの「大衆酒場 村尾」で山陰の幸を堪能する。

大衆酒場 村尾の写真

大衆酒場 村尾

お造り四点盛り、山陰珍味盛り、酢の物の写真

山陰うまいもん御膳(その1)

串焼き四種の写真

山陰うまいもん御膳(その2)

ガラスの御猪口に入った日本酒3杯の写真

吟醸セット(左から「鷹勇 なかだれ」「千代むすび 山田錦60」「日置桜 青水緑山」)

宿はまさかのホテルニューオータニ。
ここより安いホテルはみんな満室だったのだorz

ホテルニューオータニ鳥取の写真

ホテルニューオータニ鳥取

2日目 2025年8月11日(月)

鳥取砂丘・砂の美術館

2日目は鳥取砂丘。
朝は晴れていたが、午後から雨が降る予報だったので、雨が降る前にさっさと観光してしまおうとタクシーで移動。

鳥取砂丘の写真

鳥取砂丘

鳥取砂丘と海の写真

鳥取砂丘と海

砂の美術館。
「砂で世界旅行」と題して毎年異なる展示を行っているのだが、今年は「日本」。
神代から現代までの各時代の日本を表す砂像が並んでいた。

銅鏡を手にした卑弥呼の砂像の写真

銅鏡を手にした卑弥呼の砂像

相互フォローの蟻(危機意識)さんとニアミスしていたらしい。

ごっつぉらーめんで鳥取名物の牛骨ラーメンを食す。

鳥取牛骨ラーメンの写真

鳥取牛骨ラーメン

鳥取→岡山→広島

特急スーパーいなばで岡山へ行き、山陽新幹線に乗り継いで広島へ。
豪雨の影響で鹿児島中央行の筈のさくら号が博多止まりになっていた(結果的には走行中に復旧して本来の鹿児島中央行に戻った)。

岡山駅の山陽・九州新幹線下りの発車標の写真

さくら561号 博多行

広島電鉄駅前大橋ルート

今回の旅行の最大の目当ては、今月開業した広島電鉄の駅前大橋ルート。
なんと路面電車の軌道が JR の駅舎の2階に“刺さって”いる。

広島電鉄広島駅停留場の写真

広島電鉄広島駅停留場

稲荷町停留場にて撮影した広島電鉄駅前大橋ルートの写真

稲荷町停留場から見た駅前大橋ルート

3日目 2025年8月12日(火)

広島市内

広島はこれまでにも何度か訪れたことがあったが、原爆ドームや広島城といったド定番スポットには行っていなかった。
戦後80年の夏ということもあり、今回行ってみることにした。

原爆ドームの写真

原爆ドーム

広島城(鯉城)の写真

広島城(鯉城)

広島電鉄松川町停留場(駅前大橋ルートと併せて新設)近くのたかのばし八昌でお好み焼を頂く。

たかのばし八昌というお好み焼屋の写真

たかのばし八昌

広島風お好み焼の写真

お好み焼

噂通り

可部に変わった名前の通りがあると聞いてやって来たのだが、なるほど確かに噂通りであった。

道路の通称名標識を模した看板に「噂通り」と書かれているものの写真

「噂通り」と呼ばれる道路全体の写真

噂通り

錦川鉄道錦川清流線

この日は岩国駅16:07発の錦川鉄道錦川清流線に乗りたかったのだが、荒天により朝から運転取り止め。

8月12日は朝から運転を取り止め、再開時刻は未定である旨を告げる錦川鉄道公式ウェブサイトのスクリーンショット

錦川鉄道錦川清流線 運転取り止め

この「運転再開の予定は昼頃以降」というのが何時なのかを注視していたのだが……

8月12日の下り列車は岩国駅17:43発の列車から運転再開する旨を告げる錦川鉄道公式ウェブサイトのスクリーンショット

錦川鉄道錦川清流線 運転再開は岩国駅17:43発の列車から

運転再開は岩国駅17:43発の列車からとのこと。

そんな遅い列車に乗ってしまっては新幹線の終電に間に合わないな……
と思いつつ駄目元で広島駅のみどりの窓口に並んでサンライズの寝台券が取れないか試みたところ……

サンライズの特急券・B寝台券の写真

サンライズの特急券・寝台券

なんと取れてしまった。

こうなったからには行くっきゃ無い。
錦川鉄道は2017年に乗車済であるが、今回は鉄印目当てで再訪問。
錦川の清流を眺めつつ…… 大雨で思いっきり増水してました(´・ω・`)

錦川鉄道の列車の発着する岩国駅0番線の写真

岩国駅0番線

サンライズ瀬戸・出雲

そんなこんなで人生5回目のサンライズ。
岡山駅から乗ったので、瀬戸と出雲との連結作業の様子も見ることができた。

サンライズ瀬戸・出雲の発車時刻を示す岡山駅の発車標の写真

サンライズ瀬戸・出雲の車輌の写真

サンライズ瀬戸・出雲

実績

  • 鉄道乗りつぶし
    • 広島電鉄駅前大橋線 広島駅→比治山下 1.1 km (正式路線名等は不詳)
  • 経国値
    • 因幡国 宿泊
  • 市区町村訪問
    • 鳥取県東伯郡湯梨浜町 訪問
    • 鳥取県鳥取市 宿泊
    • 広島県広島市東区 宿泊
    • 広島県広島市安佐北区 訪問
  • 利用した空港
    • 鳥取砂丘コナン空港
  • 温泉経県値
    • 鳥取県

人間ドック速報

2005年以来ほぼ毎年恒例の不健康診断速報も21年目となりました。
「人間ドック」という形式は昨年に続き2回目。

それでは、今回も測定値を晒していきます。
(括弧内は昨年との差)

  • 身長: 176.1 cm (±0.0 cm)
  • 体重: 58.9 kg (+2.7 kg)
  • BMI: 19.0 kg/m2 (+0.9 kg/m2)
  • 体脂肪率: 13.5 %
  • 腹囲: 69.5 cm (+4.0 cm)
  • 収縮期血圧: 116 mmHg (+7 mmHg)
  • 拡張期血圧: 71 mmHg (−2 mmHg)
  • 脈拍: 84 bpm (+11 bpm)

全体的に健康的な値になった。
と言うと聞こえは良いが、平たく言うと太ったということである。
BMI は観測史上最大となった。
これは中年太りってやつか……?

明後日は36歳の誕生日。
年齢相応に健康に気を遣っていきたいですね。

将棋の免状いろいろ

昨日に引き続き、将棋の免状の話。

将棋の免状も細かく見てみると色々バリエーションがあります。
今日はそのバリエーションについて見ていきます。

目次

日本将棋連盟 アマチュア正式免状

昨日の記事に筆者の免状の写真を載せましたが、アマチュア正式免状の基本フォーマットは下図の通りです。

日本将棋連盟 アマチュア正式免状の基本フォーマットの図

日本将棋連盟 アマチュア正式免状の基本フォーマット

後述のプロの免状との差異は以下の通りです。

  • 宛名には敬称「殿」が付く
  • 本文の末尾は「允許ス」(但し八段以上は「推ス」)
  • 連盟印は上下中央に捺される
  • 連盟会長の他、時の名人と竜王(同一人物の場合は竜王・名人)の署名が入る
    • 記念免状等では更に他の棋士の追加署名が入ることもある

連盟の将棋コラム免状のはなし 時代背景を映し出す免状の歴史に拠ると、「夙ニ将棋ニ」で始まるこの本文は小説家・瀧井孝作氏によるもので、1958年から使われているそうです。
文面は段位毎に異なっています。各段位の文面は免状の文面と意味を参照。

参考資料

日本将棋連盟 棋士/女流棋士/指導棋士 免状

一方、連盟のプロの免状のフォーマットは下図のようになっています。

日本将棋連盟 プロ免状のフォーマットの図

日本将棋連盟 プロ免状のフォーマット

前述のアマチュアの免状との差異は以下の通りです。

  • 宛名には敬称が付かず、代わりに肩書「棋士」「女流棋士」「指導棋士」が付く
  • 本文の末尾は「免許ス」(但し八段以上は「推ス」)
  • 連盟印は下端に捺される
  • 署名は連盟会長のみ

文面は末尾の「允許ス」が「免許ス」になる他はアマチュアと同じです。

参考資料

LPSA 免状(中井広恵~石橋幸緒代表理事時代)

さて、将棋界には連盟の他にもう1つプロの団体があります。
日本女子プロ将棋協会 (LPSA) です。

LPSA の免状も連盟と同様かと思いきや、これが思いの外バリエーションに富んでいることがわかりました。

先ずは、中井広恵代表理事 (2007–2010)・石橋幸緒代表理事 (2010–2014) 時代。
この頃は連盟との間に深刻な対立があったためか、免状のフォーマットも連盟のものとは全く異なっています。

LPSAの免状のフォーマット(中井広恵~石橋幸緒代表理事時代)の図

LPSA 免状のフォーマット(中井広恵~石橋幸緒代表理事時代)
  • 「免許状」という表題が付く
  • 宛名の肩書は「女流棋士」ではなく「棋士」
  • 本文は現代語・漢字平仮名混じり文で書かれた全く新たなもの

文面は以下の通りです。

夙に将棋に
真摯に向き合い
精進怠らぬ
姿勢を認め
茲に○段を
免許する

中井~石橋時代に昇段した LPSA の女流棋士は以下5名がいます。
文面が確認できたのは藤森女流四段と島井女流二段のものだけですが、四段でも二段でも文面は共通のようです。
二段の表記も大字の「貳段」ではなく小字の「二段」のようです。

  • 中倉宏美 女流二段(2009年1月昇段)
  • 神田真由美 女流二段(2009年4月昇段)
  • 藤森奈津子 女流四段(2010年4月昇段)
  • 鹿野圭生 女流二段(2011年4月昇段)
  • 島井咲緒里 女流二段(2012年1月昇段)
参考資料

LPSA 免状(中倉宏美代表理事就任~2021年)

中倉宏美代表理事の就任 (2014) 後は連盟との強調路線に転換したことを反映してか、LPSA 免状のフォーマットは連盟のものと同一となりました。

LPSAの免状のフォーマット(中倉宏美代表理事就任~2021年)の図

LPSA 免状のフォーマット(中倉宏美代表理事就任~2021年)
参考資料

LPSA 免状(2024年)

ところが、船戸女流三段(2021年1月昇段)の次に昇段した磯谷女流初段(2024年1月昇段)の免状から、マイナーチェンジが行われているようです。

磯谷祐維女流初段の免状のフォーマットの図

磯谷祐維女流初段の免状のフォーマット

堀彩乃女流初段の免状のフォーマットの図

堀彩乃女流初段の免状のフォーマット
  • 宛名の肩書は「女流棋士」ではなく「棋士」
  • 段位は磯谷女流初段(2024年1月昇段)は「初段」、堀女流初段(2024年4月昇段)は「女流初段」

堀女流初段のものはまだしも、磯谷女流初段のものは連盟の(女流棋士ではない)棋士のものと同じフォーマットとなっています。
これでは将来 LPSA から棋士が誕生したときに困るような気がするのですが、大丈夫なのでしょうか……?

今後 LPSA の免状がどのようになっていくのか、目が離せませんね。

参考資料

まとめ

本記事で挙げた将棋の免状のバリエーションを纏めたものが下表です。

発行者 対象者 時期 表題 肩書・敬称 文面 段位 連盟印
協会印
署名 備考
連盟 アマチュア - - ○田×生殿 瀧井孝作撰
段位毎に異なる
允許ス 初段/貳段/參段/… 上下中央 会長・名人・竜王 +α
棋士 - 棋士 ○田×生 免許ス 四段/五段/六段/… 下端 会長のみ
女流棋士 - 女流棋士 ○田×生 初段/貳段/參段/…
指導棋士 - 指導棋士 ○田×生
LPSA 女流棋士 中井代表理事
石橋代表理事
免許状 棋士 ○田×生 新文面
段位に依らない
免許する 二段/四段 下端 代表理事のみ
2014–2021年 - 女流棋士 ○田×生 瀧井孝作撰
段位毎に異なる
免許ス 初段/貳段/參段/… 連盟の女流棋士のフォーマットと同じ
2024年 棋士 磯谷祐維 初段 連盟の棋士のフォーマットと同じ
棋士 堀彩乃 女流初段

※八段以上は「推ス」

アマチュア正式免状

将棋のアマチュア正式免状(初段・弐段)を取得しました!

初段認定(お年玉認定2025)

将棋のアマチュア正式免状(初段)の写真

通常版のアマチュア正式免状(初段)

昨年12月~今年1月にかけて日本将棋連盟ウェブサイト上で実施されていたお年玉認定2025という認定会で「初段」の認定を受けたので、免状を取得しました!
羽生善治会長(当時)&藤井聡太竜王・名人の直筆署名入りです!!

(免状 ¥33,000 + 免状額 ¥16,500 で合計 ¥49,500。お高いですね……)

流石「お年玉」と言うだけあって、もっと高い段位の認定も大盤振る舞いされていたようです。
そんな中で初段の認定ですので、まあ実際の棋力は(お察しください

※筆者は中高時代は囲碁・将棋部の創設メンバかつ副部長であったが、高校卒業後は暫く将棋から離れており、藤井聡太ブームぐらいから“観る将”として復帰した程度である。

弐段認定(日本将棋連盟創立100周年記念)

日本将棋連盟創立100周年記念免状(弐段)の写真

日本将棋連盟創立100周年記念免状(弐段)

1924年9月8日に東京将棋連盟(日本将棋連盟の前身)が結成されてから100周年ということで、「令和六年九月八日」付で100周年記念免状の発行を受けました!
こちらは谷川浩司十七世名人、森内俊之十八世名人、羽生善治十九世名人、藤井聡太竜王・名人と、歴代名人4名の直筆署名入りです!!

(こちらは額装された状態で ¥220,000。とってもお高いですね……)

流石100周年記念だけあって、こちらもなかなかの大盤振る舞いです。
100周年記念免状の発行対象は本来弐段~六段なのですが、既に初段~五段の正式免状を保有している場合(申請中も可)は「ひとつ上の段位申請」が認められるということで、弐段の免状を取得できてしまいました。

段位認定に関して

いや、良いのか?
未だ相応の棋力に達していないのに、大盤振る舞いに大盤振る舞いを重ねた弐段の免状なんて頂いてしまって……

仮にも長年将棋に触れてきた者としては、正直かなり畏れ多いです。ですが、

  • できれば羽生会長&藤井竜王・名人時代のうちに是非とも免状が欲しい!
    • 実際、今年6月6日の棋士総会を以て羽生九段は会長を退任されました。
  • この期を逃したら二度と取れない100周年記念の豪華免状は是非とも欲しい!

と思ってしまった。
思ってしまったものは、仕方あるまい。

以下、自己正当化。

抑〻アマ免状というのは、必ずしも棋力をその侭反映しているものではなく、寧ろ名誉称号(囲碁的な意味ではなくて)的な意味合いを帯びたものだと思っています。
かの田丸昇九段もこう書かれています。

なお、免状の段位は実際の棋力ではなく、自身の目標として取得していいと思う。

――「藤井聡太七冠との対局後、羽生善治新会長が深夜に…」申請殺到! 将棋アマ免状は「長嶋茂雄、アントニオ猪木にも」田丸昇九段が知る“マメ知識”(Number Web)より

実際、棋界への貢献のあった人に対する顕彰の意味で免状が贈呈される例も多数あります。

全国各地にある日本将棋連盟支部の支部長を務めるなどして、将棋界に大きな貢献をした人にも免状が贈られます。一般人だけではなくて、神木さん〔編註: 映画『3月のライオン』主演俳優の神木隆之介さん〕のようにドラマ・映画への出演を通して将棋の「広報役」を務めた著名人に送られることも。

――道場で、雑誌で、アプリで。将棋の段位の取得方法紹介(日本将棋連盟)より

1974年に長嶋茂雄(巨人軍新監督)に現役時代の背番号にちなんで三段の免状、1975年に吉永小百合(女優)に初段の免状、1978年にアントニオ猪木(プロレスラー)に五段の免状を、それぞれ贈った。

田中角栄(元首相)は生前に将棋を愛好し、中原誠十六世名人らの棋士と交流があった。1993年に75歳で死去すると、将棋連盟は棋界初の名誉八段の免状を追贈した。

――「藤井聡太七冠との対局後、羽生善治新会長が深夜に…」申請殺到! 将棋アマ免状は「長嶋茂雄、アントニオ猪木にも」田丸昇九段が知る“マメ知識”(Number Web)より

9月23日(火・祝)〔編註: 2014年〕、第106回職団戦内の日本将棋連盟創立90周年特別企画において、熊本県マスコットキャラクター・くまモンへ佐藤康光九段より初段免状が授与されました。ゆるキャラへの免状授与は初めてです。

――くまモンに初段免状授与(日本将棋連盟)より

人間ですらないくまモンですら初段なのだから、まあ筆者が段位を持っていても良いでしょう(くまモンさんに謝れ


それでも厳しい人には「段位をカネで買っているようなものじゃないか!」と怒られてしまいそうですが、まあ連盟の皆様だって人の子です。
先立つものが無ければ連盟だって維持できないのです。
(実際、囲碁の日本棋院の経営は火の車ですし……)

上述の通り100周年記念免状は弐段以上を対象として発行された訣ですが、何故「初段の免状を発行する」ではなく「初段の免状を持っている人に対して弐段の免状を発行する」という形が取られたのか。
その意図を考えると、連盟のために将棋ファンが取るべき態度は自ずと見えてきますよね(何様


とは言え、偶に昔の将棋仲間(つよつよ)なんかと会話すると、やっぱりもうちょっと勉強せねばなー、と思ったりなんかもする訣です。

……精進します。

Windows 11 インストール記

Windows 10 のサポートが今年10月に終了するので、そろそろ Windows 11 にせねばならないな、ということでアップグレードした。

アップグレード自体の話

Windows Update を適用するだけなので特筆すべきことも無い。
強いて言えば時間がかかることぐらいだろうか。

16:21 に開始して 17:52 に再起動可能な状態に至り、そこから幾度かの再起動を経て無事完了した。
途中「ダウンロード中 - 15%」から進まなくなって数十分待たされたので不安になった。

アップグレード後の諸々

Windows 11 の気に入らないところを修正する作業。

※ 本稿で紹介しているサードパーティソフトウェアの安全性を筆者が保証するものではありません。あくまで自己責任でお願いします。

Windows Defender ファイアウォール

SSH のポートを開けていたのだが、アップグレードしたら塞がってしまったので、開け直す。

タスクバー

筆者はこんな感じ↓でタスクバーを画面左端に置くのが好みなのだが、Windows 11 ではそういう設定はできなくなってしまったので、サードパーティの力で解決する。
(画面の縦横比が昔より横長になっているのだから、タスクバーは横に置いた方が合理的だと思うのだが…… Microsoft の考えることはよくわからぬ)

タスクバーを画面左端に配置した Windows のデスクトップ画面のスクリーンショット

タスクバーを画面左端に配置した Windows のデスクトップ画面

ExplorerPatcher というツールを導入すると、従来のようにタスクバーを左端や右端に配置することが可能となる。
導入方法はタスクバーの位置を右に変更したい。(Windows11 24H2) - 路傍のちゃばしらにて詳しく解説されている。

ペイント (mspaint)

「Windows 11 のペイントでは単に画像をクロップしただけでもビットマップが破壊される」という報告がある。

流石にこれは困るので、サードパーティの提供している Classic Paint というのを入れてみた。
これは Windows 10 Build 14393 のペイントをその侭持ってきたものらしく、日本語版の環境にインストールすればちゃんと日本語で使える。
導入方法はWindows11でWindows10のペイント(Classic Paint)を使う方法 | Ksanlandにて詳しく解説されている。

Windows フォト ビューアー

Windows 8 以前の標準の静止画ビューアであった「Windows フォト ビューアー」。
Windows 10 以降の「フォト」よりも使い勝手が良いので今でも愛用しているのだが、アップグレードしたら関連付けが切れてしまった。

アプリケーション自体が消えた訣ではないので、単に関連付けを直してやればよい。
方法はWindows 11でフォトビューアーを使うにはにて詳しく解説されている。
(筆者の環境ではレジストリを弄る必要は無かった)

エクスプローラーのコンテキストメニュー

Windows 11 ではエクスプローラーにおけるファイルのコンテキストメニュー(右クリックメニュー)が簡略表示になってしまっている。
従来の表示にするにはメニューから「その他のオプションを確認」を選択するか、右クリック時に Shift キーを押す必要があり、余計な手間が発生する。

これを元の表示に戻すには、レジストリに以下のキーを追加し、その (既定) の値として空文字列を設定すればよい。
(レジストリエディタでキーを作成すると値は既定で (値の設定なし) という表示となるが、これでは駄目で、明示的に空文字列を設定する必要がある)

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\CLASSES\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}\InprocServer32

なお、コマンドプロンプトを管理者権限で実行して以下のコマンドを叩けば一発で設定できる。

reg.exe add "HKCU\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}\InprocServer32" /f /ve

〔参考: Windows 11の右クリックメニューを以前の仕様に戻す方法を紹介 | Windows マイグレーション相談センター


取り敢えず、こんなところですかね。

ニューヨーク訪問記

♪New York, New York City, my kinda town!
(McAuley-Schenker Group《Bad Boys》より)

先日、出張でニューヨークに行ってきました。
(日本を離れるのは2015年9月以来約10年ぶり、米国への入国は2012年7月以来約13年ぶり)

仕事の隙を見て色々観光してきたので、ここに写真を上げておきます。

目次

自由の女神

ニューヨークの象徴、自由の女神。
本当は像のあるリバティ島に上陸したかったのですが、時間の都合で断念。
像の前を通過するスタテン島フェリー(運賃無料)に乗って像を眺めることにした。

スタテン島フェリーから撮影した自由の女神像の写真

自由の女神 (Statue of Liberty)

Empire State Building

嘗て世界一の高さを誇るビルであった Empire State Building。
こちらもニューヨークの象徴と言える。

5番街34丁目交叉点附近から撮影した Empire State Building の写真

Empire State Building

Empire State Building には80階・86階・102階の3つの展望台がある。
86階の展望台は窓ガラスが無くフェンスのみ。直接ニューヨークの街を一望できる。

Empire State Building 86階展望台から撮影した南方向の写真

Empire State Building 86階展望台より南方向を望む

Empire State Building 86階展望台から撮影した自由の女神像の写真

南方向をよく見ると自由の女神が見える

Empire State Building 展望台の観覧料は、86階までで良ければ $44.00~、102階まで行きたければ $79.00~(変動料金制、税・予約手数料別)。
筆者は102階のチケットを上る直前に取ったので、結局全部で $100.16 もかかってしまった。
正直86階までのチケットで十分だった気がせんでもない。

世界貿易センター (World Trade Center)

2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件の標的となったツインタワーの跡地(グラウンド・ゼロ)。
現在は西半球で最も高いビルである One World Trade Center が建っている。
(時間の都合で中には立ち入っていない)

One World Trade Center の写真

One World Trade Center

また、テロの犠牲者の追悼施設として 9/11 Memorial & Museum が建っている。
(こちらも時間の都合で Museum には行かず)

9/11 Memorial

9/11 Memorial

国際連合本部ビル

ニューヨークにある国連本部ビル。
パスポートを提示して入館証の払い出しを受け、空港並のセキュリティチェックを受ければ、中に入ることができる。
(ちゃんと予約して行けば日本語のツアーもあった模様)

国際連合本部ビルの写真

国際連合本部ビル

国連本部前に並ぶ各国の国旗の写真

国連本部前に並ぶ各国の国旗の写真(右から3番目が日章旗)

国連本部の庭園にて撮影した国際連合旗の写真

国際連合旗

国連本部ビル1階にて撮影した歴代国連事務総長の肖像画の写真

歴代事務総長の肖像画

国連本部ビル1階の議場の写真

国連の議場

国連本部ビル1階の議場の同時通訳ブースの写真

議場には国連公用語6言語(英仏露中西剌)の同時通訳ブースがある

国連本部ビル地下1階の売店の写真

急に商売っ気を現してくる売店
よく見ると UNITED NATIONS GIFT CENTRE とイギリス英語の綴りである

メトロポリタン美術館 (Metropolitan Museum of Art; The Met)

♪タイムトラベルは楽し メトロポリタンミュージアム
(大貫妙子《メトロポリタン美術館ミュージアム》より)

筆者は子供の頃からこの曲が好きなので、「ニューヨークに行くからにはメトロポリタン美術館に行かねば!」と思っていた。

メトロポリタン美術館の写真

メトロポリタン美術館

世界最大級の私立美術館。
その収蔵量に圧巻。
3日ぐらい通わないとマトモに観て回ることはできないだろう。

筆者は2時間程度しか時間が取れなかったので、古代エジプトと近代ヨーロッパをざざっと観て回った。
(これだけでもかなりの満足感がある)

「ざざっと観て有名作品を見つけたら立ち止まろう」ぐらいに思っていたら、何処も彼処も有名作品だらけであった……


♪大理石の台の上で 天使の像ささやいた
(これ↓の台は大理石ではなく木製である)

メトロポリタン美術館蔵 Karl Theodore Bitter『All Angels' Church Pulpit and Choir Rail』の一部を成す天使の像の写真

Karl Theodore Bitter『All Angels' Church Pulpit and Choir Rail

♪エジプトではファラオ眠る 石の布団にくるまって
(これ↓はファラオの石棺ではなく、クフ王の孫である Mindjedef の石棺)

メトロポリタン美術館蔵 Mindjedef の石棺の写真

Sarcophagus of Mindjedef(Mindjedef の石棺)

♪大好きな絵の中にとじこめられた
(これ↓はドガ『ダンス教室』ではあるが、NHK『みんなのうた』の映像に使われていたものとは別の絵)

メトロポリタン美術館蔵 Edgar Degas『ダンス教室(踊りのレッスン)』の写真

Edgar Degas『ダンス教室(踊りのレッスン)』

他、超有名作品の数々。

メトロポリタン美術館蔵 Jacques-Louis David『ソクラテスの死』の写真

Jacques-Louis David『ソクラテスの死』

メトロポリタン美術館蔵 Vincent van Gogh『麦わら帽子を被った自画像』の写真

Vincent van Gogh『麦わら帽子を被った自画像』

メトロポリタン美術館蔵 Paul Gauguin『Ia Orana Maria (Hail Mary)』の写真

Paul Gauguin『Ia Orana Maria (Hail Mary)

ニューヨーク近代美術館 (MoMA)

こちらも超有名作品の収蔵量に圧倒される。
しっかし現代美術はよくわからん……

ニューヨーク近代美術館蔵 Salvador Dalí『記憶の固執』の写真

Salvador Dalí『記憶の固執』

ニューヨーク近代美術館蔵 Vincent van Gogh『星月夜』の写真

Vincent van Gogh『星月夜』

ニューヨーク近代美術館蔵 Henri Matisse『Dance (I)』の写真

Henri Matisse『Dance (I)

ニューヨーク近代美術館蔵 Andy Warhol『キャンベルのスープ缶』の写真

Andy Warhol『キャンベルのスープ缶』

マンハッタン市街

マンハッタン市街地の諸々。

Times Square は夜でも明るい。

Times Square の写真(昼)

Times Square(昼)

Times Square の写真(夜)

Times Square(夜)

ペドロ&カプリシャス《五番街のマリーへ》で有名な5番街。
歌のイメージとは全く異なる大都会である。

5番街55丁目の交叉点に掲示された「5 Av」「E 55 St」の標識の写真

5番街

5番街の Louis Vuitton。
建物が Louis Vuitton の鞄を象っている。

5番街の Louis Vuitton の写真。建物が Louis Vuitton の鞄を象っている。

Louis Vuitton

『ティファニーで朝食を』で有名な Tiffany & Co. 本店。
Louis Vuitton のすぐ向かいにある。

5番街の Tiffany & Co. 本店の写真

Tiffany & Co.

Tiffany & Co. 本店のすぐ隣にあるのが、米国大統領ドナルド・トランプの建てた Trump Tower。
気品の欠片も感じられない。

5番街の Trump Tower の写真

Trump Tower

Trump Tower 正面玄関の星条旗の写真

Trump Tower はいきなり大きな星条旗がお出迎え

Trump Tower 内の案内板の写真

Trump Store, Trump Cafe, Trump Sweets, Trump Grill, …

Trump Tower 内の Trump Store の写真

Trump Store 店頭には Make America Great Again の帽子が並ぶ

1番街の Trump World Tower の写真

因みに国連本部の向かいには Trump World Tower がある

マクドナルド (McDonald's)

ニューヨーク滞在中、3回マクドナルドに行った。

1回目は筆者が日本でもよく食べるフィレオフィッシュ (Filet-O-Fish; $5.99), チーズバーガー (Cheeseburger; $3.49), マックフライポテト M (M French Fries; $4.19)。
バンズが若干パサついているかな…… という気もしなくもないが、ほぼ日本と変わらず。
アメリカだからと言ってアメリカンなサイズだったりとかはしない。

米国の McDonald's で買ったフィレオフィッシュ, チーズバーガー, マックフライポテト M の写真

フィレオフィッシュ ,チーズバーガー ,マックフライポテト M

2回目はアメリカっぽいものが良かろう、ということでクォーターパウンダー・チーズ (Quarter Pounder with Cheese; $6.19) にマックフライポテト S (S French Fries; $3.49)。

米国の McDonald's で買ったクォーターパウンダー・チーズ, マックフライポテト S の写真

クォーターパウンダー・チーズ, マックフライポテト S

3回目は「ビッグマック指数」で有名なビッグマック (Big Mac; $6.19)。
実のところ日本でビッグマックを食べたことは無い。

米国の McDonald's で買ったビッグマックの写真

ビッグマック

それと、ドリンクの S サイズ ($1.79)。
ドリンクは日本とは大きく異なり、S と雖も日本の L ぐらいの大きさがある。

米国の McDonald's で買ったコカ・コーラ S の写真

コカ・コーラ S

因みにチーズバーガー単品を注文しようとすると「ご一緒にサイドメニューやお飲み物は如何ですか?」のノリでチーズバーガーを2つ注文させようとしてくる。
現地人はチーズバーガーは最低2個は食べるということなのだろうか?

米国の McDonald's の注文端末でチーズバーガーを選択したときの画面の写真。「Would you like a side and a drink?」という問いの下に3つのボタンがある。第1の選択肢は「2 Cheeseburger Meal」というキャプションが付いており、内容はチーズバーガー2個・ポテトM・ドリンク。第1の選択肢は「2 Cheeseburger Meal Large」というキャプションが付いており、内容はチーズバーガー2個・ポテトL・ドリンク。第3の選択肢は「No, Item Only」というキャプションが付いており、内容はチーズバーガー1個のみ。

チーズバーガー注文時の画面

はてなブログのエントリやコメントの投稿時刻を絶対時刻表示にする

goo blog からはてなブログに移ってきて、はてなブログの「好きじゃないな」と思った点が、記事やコメントの投稿時刻が「○時間前」「○年前」のように相対時間表示になっているところ。
相対時間表示の優位性は理解するが、とは言え好きじゃないものは好きじゃない。
という訣で、投稿時刻を絶対時刻表示にしてみました。

どうやるの?

HTML の読込完了後に JavaScript で置換してしまいましょう。
はてなブログに表示される投稿時刻は幸い <time> タグで表現されており、その datetime 属性に絶対時刻が ISO 8601 形式で記録されているので、それを拾って表示してやれば OK です。

JavaScript のコードは、ブログの管理画面の [設定] - [詳細設定] - [head内タグ] - [<head>要素にメタデータを追加] に以下のように書いてやれば読み込まれます。

<script>
ここにコードを書く
</script>

対象は?

はてなブログで <time> タグが使用されているのは以下4種類。(だと思う。他にもあったら教えてください。)

  1. トップページ記事ページにおける記事上部の日付欄
    • 既定では記事の投稿日(絶対日付)が YYYY-MM-DD 形式で表示されている。
    • datetime 属性は YYYY-MM-DDThh:mm:ssZ 形式で絶対日時 (UTC) が記録されている。
    • <time> 要素が <a> 要素に包含されている。リンク先は同日の日別アーカイブページ。
  2. トップページや記事ページにおける記事下部の投稿時刻欄
    • 既定では記事の投稿時刻が相対時間で表示されている。
    • datetime 属性は YYYY-MM-DDThh:mm:ssZ 形式で絶対日時 (UTC) が記録されている。
    • <time> 要素が <a> 要素に包含されている。リンク先は記事ページ。
  3. トップページや記事ページにおけるコメントの投稿時刻欄
    • 既定ではコメントの投稿時刻が相対時間で表示されている。
    • datetime 属性は YYYY-MM-DDThh:mm:ssZ 形式で絶対日時 (UTC) が記録されている。
    • リンクは設定されていない。
  4. 年別/月別/日別アーカイブ、カテゴリー検索結果における記事上部の日付欄
    • 既定では記事の投稿日(絶対日付)が YYYY-MM-DD 形式で表示されている。
    • datetime 属性は YYYY-MM-DD 形式で絶対日付のみが記録されている。時刻を拾うのは困難。
      • すぐ下にある記事タイトルのリンク先から時刻を拾うことは可能だが、本稿では扱わない。
    • <time> 要素が <a> 要素に包含されている。リンク先は同日の日別アーカイブページ。

取り敢えずこれらを対象にする。

置換していく

1. トップページや記事ページにおける記事上部の日付欄

以下のコードで日付欄に datetime 属性の値(YYYY-MM-DDThh:mm:ssZ 形式の絶対日時)を表示させることができます。

// HTML 読込完了時に発火させる
window.addEventListener('DOMContentLoaded', function (){
	// <time> 要素を走査する
	document.querySelectorAll(".entry-date > a > time").forEach(function (time){
		// innerHTML を datetime 属性の値で上書きする
		time.innerHTML = time.getAttribute('datetime');
	});
});

「流石に YYYY-MM-DDThh:mm:ssZ では読みづらい」ということであれば、Date#toLocaleString メソッドを用いて以下のようにすれば、既定のロケールとタイムゾーンでの表示になります。
他の表示形式がお望みでしたら、この部分をお好みに応じて弄ってください。

// HTML 読込完了時に発火させる
window.addEventListener('DOMContentLoaded', function (){
	// <time> 要素を走査する
	document.querySelectorAll(".entry-date > a > time").forEach(function (time){
		// innerHTML を datetime 属性の値で上書きする
		time.innerHTML = (new Date(time.getAttribute('datetime'))).toLocaleString();
	});
});

……尤も、トップページや記事ページにおける記事上部の日付欄は、リンク先が日別アーカイブページですので、時刻を表示しない方が混乱が無いかもしれません。

2. トップページや記事ページにおける記事下部の投稿時刻欄

1. と殆ど同じです。Document#querySelectorAll での拾い方が異なるだけ。

// HTML 読込完了時に発火させる
window.addEventListener('DOMContentLoaded', function (){
	// <time> 要素を走査する
	document.querySelectorAll("time.updated").forEach(function (time){
		// innerHTML を datetime 属性の値で上書きする
		time.innerHTML = (new Date(time.getAttribute('datetime'))).toLocaleString();
	});
});

3. トップページや記事ページにおけるコメントの投稿時刻欄

厄介なのがコメントです。

コメント欄は HTML の読込が一旦完了した後に非同期に読み込んでいるらしく、1. や 2. と同じように DOMContentLoaded のリスナで置換処理を行ったのでは早すぎるようです。
また、コメントが多い記事には「もっと読む」ボタンが表示されますので、「もっと読む」ボタンの押下時にも改めて置換処理を行わねばなりません。

そこで、アドホックではありますが、HTML 読込完了と「もっと読む」ボタン押下を契機として置換処理を200ミリ秒毎に10回繰り返すという実装にします。
(「200ミリ秒」「10回」というのは特に根拠のある値ではないので、適当に調整してください)

// コメントの投稿時刻欄を retry 回置換する
function commentTimeToLocaleString(retry){
	// リトライ残回数が 0 以下ならば終了
	if (retry <= 0){
		return;
	}

	// 200ミリ秒後にリトライ
	setTimeout(commentTimeToLocaleString, 200, retry - 1);

	// <time> 要素を走査する
	document.querySelectorAll(".comment-metadata > time"), function (time){
		// innerHTML を datetime 属性の値で上書きする
		time.innerHTML = (new Date(time.getAttribute('datetime'))).toLocaleString();
	});
}

// HTML 読込完了時に発火させる
window.addEventListener('DOMContentLoaded', function (){
	// 初期表示時点でまず実行
	commentTimeToLocaleString(10);

	// 「もっと読む」ボタンのリスナに追加
	document.querySelectorAll(".read-more-comments > a").forEach(function (button){
		button.addEventListener('click', function (){
			commentTimeToLocaleString(10);
		});
	});
});

4. 年別/月別/日別アーカイブ、カテゴリー、検索結果における記事上部の日付欄

最後のこれは 1. や 2. とほぼ同じ。
但し、日付だけで時刻が拾える訣ではないので、あまり面白くはありません。
日付の表示形式を弄りたい場合にどうぞ。(以下のコード例では表示形式を Date#toLocaleDateString にしています)

// HTML 読込完了時に発火させる
window.addEventListener('DOMContentLoaded', function (){
	// <time> 要素を走査する
	document.querySelectorAll(".archive-date > a > time").forEach(function (time){
		// innerHTML を datetime 属性の値で上書きする
		time.innerHTML = (new Date(time.getAttribute('datetime'))).toLocaleDateString();
	});
});

「年別/月別/日別アーカイブ」「カテゴリー」「検索結果」をそれぞれ個別に設定したい場合は Document#querySelectorAll の引数を以下のようにしてください。

年別/月別/日別アーカイブ

document.querySelectorAll(".archive-heading + .archive-entries .archive-date > a > time")

カテゴリー

document.querySelectorAll(".archive-header-category + .archive-entries .archive-date > a > time")

検索結果

document.querySelectorAll(".search-result + .archive-entries .archive-date > a > time")

まとめ

以上を全部纏めると以下のようになります。

// コメントの投稿時刻欄を retry 回置換する
function commentTimeToLocaleString(retry){
	// リトライ残回数が 0 以下ならば終了
	if (retry <= 0){
		return;
	}

	// 200ミリ秒後にリトライ
	setTimeout(commentTimeToLocaleString, 200, retry - 1);

	// <time> 要素を走査する
	document.querySelectorAll(".comment-metadata > time"), function (time){
		// innerHTML を datetime 属性の値で上書きする
		time.innerHTML = (new Date(time.getAttribute('datetime'))).toLocaleString();
	});
}

// HTML 読込完了時に発火させる
window.addEventListener('DOMContentLoaded', function (){
	// 1. トップページや記事ページにおける記事上部の日付欄
	document.querySelectorAll(".entry-date > a > time").forEach(function (time){
		time.innerHTML = (new Date(time.getAttribute('datetime'))).toLocaleString();
	});

	// 2. トップページや記事ページにおける記事下部の投稿時刻欄
	document.querySelectorAll("time.updated").forEach(function (time){
		time.innerHTML = (new Date(time.getAttribute('datetime'))).toLocaleString();
	});

	// 3. トップページや記事ページにおけるコメントの投稿時刻欄
	commentTimeToLocaleString(10);
	document.querySelectorAll(".read-more-comments > a").forEach(function (button){
		button.addEventListener('click', function (){
			commentTimeToLocaleString(10);
		});
	});

	// 4. 年別/月別/日別アーカイブ、カテゴリー、検索結果における記事上部の日付欄
	document.querySelectorAll(".archive-date > a > time").forEach(function (time){
		time.innerHTML = (new Date(time.getAttribute('datetime'))).toLocaleDateString();
	});
});

実際このブログではどのように設定しているのか?

このページのソースコードを読んでください。
(このブログでは、クライアントのロケールに依らず UTC+9 で表示させるために若干面倒なことをしています)

参考資料

コメントの投稿時刻欄については以下リンク先を参考にしました。
リンク先のコードでは、ページ初期表示時において「コメント欄が表示されるまで試行を繰り返す」という実装になっています。
ただ、残念乍ら「もっと読む」ボタン押下時については対応していません。

q.hatena.ne.jp

はてなブログ導入

2004年12月18日より利用してきた goo blog が2025年11月18日にサービス終了を迎えることになったので、ブログをはてなブログに移しました。
ついでに昔 mixi で書いていた日記も可能な範囲でここに集約しました。

ブログ移転について

2025年4月14日に Twitter の goo blog 公式アカウントから【goo blog サービス終了のお知らせ】という告知が出たのが事の発端。

正直この時点では「また昔のように HTML ベタ打ちで日記を書けば良いかな」とも思っていたのですが、やはり

  • 外出先等からでも気軽に日記を投稿できる
  • 全文検索ができる
  • コメント機能がある

といったブログの良さは捨て難く、また goo blog も他社ブログへのエクスポート機能を準備中(4月16日提供開始)とのことだったので、他社ブログへ移転する方向で考えることにしました。

何故「はてなブログ」?

goo blog が移転先として推奨しているブログサービスは以下2つ。

これら2者なら、goo blog の過去記事を Movable Type 形式でエクスポートしてその侭インポートできるし、11月までは goo blog の跡地から移転先へリダイレクトしてくれるとのこと。
goo blog 側が一方的に推奨している訣ではなく、2者もちゃんと受入を表明している(Ameba Blog, はてなブログ)。


20年前のブログ全盛期はブログサービスってもっと色々あったよな……(エキサイトブログ、ライブドアブログ、FC2 ブログ、etc.)
いやまあ今もあるのですが、嘗て有力ブログサービスの1つであった goo blog が潰れるこのご時世、他のサービスだって今後どうなるかわかったもんじゃありません(失礼

そんな中、現在でも多くのアクティヴユーザを抱える「Ameba Blog」と「はてなブログ」は、謂わばブログサービス界の
流石にこの2者は当面安泰でしょう。

では、「Ameba Blog」「はてなブログ」のうちどちらを選ぶのか? ですが、この両者の比較となると「はてなブログ」の圧勝です。理由は以下2点。

(周囲のユーザに関しては、IT エンジニア界隈に身を置いていることに因る偏りはありそうな気はせんでもない)

という訣で移転先は「はてなブログ」に決定。

何故「はてなブログPro」?

ブログの移転だけであれば無料版の「はてなブログ」でも十分だったのですが、折角なので有料プランの「はてなブログPro」にしてみました。
理由は以下3点。

「HTML 編集モード」を使用できる
無料版の「見たまま編集モード」(WYSIWYG エディタ)にも HTML 編集機能はあるのだが、WYSIWYG エディタにより HTML が破壊されてしまい、筆者の意図する HTML にならない。有料版の「HTML 編集モード」であれば意図通りの HTML の編集/保存が可能。
独自ドメインを使用できる
この日記はウェブサイト総合雑学 鵺帝国の更新日記として書き始めたのが始まりであり、他の外部サービスと異なりウェブサイトとの結びつきが強い。同じドメイン nue2004.info で運用できると嬉しい。
広告を非表示にできる
単純に広告は鬱陶しく、美しくない。カネなら払うので、消えてもらいたい。


そんな訣で新生萎草の茂るブログが始まりました。
今後ともよろしくお願いします。